ぎんざるの毒統一戦記

ぎんざる @_doku_doku_ の毒統一構築ブログ

【S8シングル勝率75%毒統一】英雄ヤドランは不死鳥の夢を見るか【レート1664】

 鎧の孤島解禁によって毒統一が大幅に強化され、シングルレートモンボ5級からマスボ級まで28戦21勝7敗(勝率75%)、到達時順位455位(7月3日夕方)で駆け上がれたので、備忘録も兼ねて。本当に毒統一はめっちゃ強くなったし、心から嬉しいなあと。

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 鎧解禁直後の環境の所感としては、まず何よりもエースバーンを中心に回っている印象が強い。エースバーンを受けられる水、岩タイプのポケモンが増え、代わりにドリュウズのような弱点を突かれるポケモンは数が減っていると感じた。また、確定急所技を持つウーラオスの登場、グドラを中心とする雨パの復権、ラキムドーポリ2などの高耐久ポケモンの帰還も環境に大きく影響を与えている。

 毒タイプには新たにガラルヤドランが追加!エスパーという新複合に、その多彩な数々の技にと、進化素材を集める手間さえ除けば、可能性に溢れた本当に楽しみなポケモンだ。さらにはペンドラードククラゲモロバレルドラミドロの4系統が解禁!毒統一は「速さ」「火力」「耐久」「搦め手」それぞれにおいて充分すぎるほどの強化を受けた。

 今回は新入りのガラルヤドランをなんとか活かしたくて、帰ってきてダイマックスで大幅に強化されたペンドラーに手伝って貰えばええやん!ってとこからスタートしたパーティとなる。足りないピースは毒統一で2桁順位を獲得したrrrさん(@rrr_vt_np_pk)がバレルドヒドの再生力サイクルを使ったという話を聞いて、自分なりに考えて組み込ませてもらった。英雄ヤドランという最強の剣にバレルドヒドという不死鳥の盾を兼ね備えた毒統一、まだ粗も多いが個人的にはなかなかいい土台ができたと思う。以下でパーティを紹介していく。

 

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【個体紹介】

 

1.ペンドラー@弱点保険 加速

陽気:60-108-116-0-20-204

実数値:143-134-124-×-92-173

メガホーン/アイアンテール/地震/バトンタッチ

 

〈調整ライン〉 ※()内は調整の副産物

H...16n-1

A...耐久無振りDMエースバーン(炎タイプ)をダイスチル+保険発動後ダイアースで落とせる(無振りサザンをメガホーンで確1)

B...DM時、+1で無補正A252ストライクのダブルウィング耐え(DM時、+1でA特化エースバーンの珠ダイカキュウ耐え)

D...DM時、無補正C252ゾロアークの珠ダイバーン耐え

S...最速105族抜き

 

・ダイアースとダイスチルで耐久を、加速で速さを、あわよくば弱保で火力を上げながら後続にバトンする役割

・バフ盛り盛りで誰でもお手軽に英雄にできてしまう、まさに毒ポケモン界のマーリン(英雄作成)

・エースバーンなど抜かれている相手には基本ダイウォールで加速発動から積む前提

メガホーン枠は飛行タイプに刺さる岩雪崩と選択だが、バトン後の火力確保や、ロトムなどダイアースが効かない相手にダイワームを当てられることも考慮してメガホーンを選択

・弱点保険やバトンが読まれやすいため対策を打たれることも多かった

 

 

2.ガラルヤドラン@カシブの実 再生力

アシストパワー/瞑想/怠ける/鉄壁

図太い:180-0-52-4-100-172

実数値:193-×-134-121-103-72

 

〈調整ライン〉

H...16n+1

B...+1で補正無しA252エースバーンの珠ダイカキュウ+珠かえんボールをヘドロ込みで耐え(当初はヘドロを持たせていた)

D...補正無しC252ドラパルトの帯シャドボ耐え(カシブ抜きで)

S...無振り50族抜き抜き、+3の時に最速110族抜き

 

ペンドラーのバトンを受けるエース枠

ペンドラーが順当に積めていれば、A+2、C+2、BかD+3、S+3のバトンを受け取ってアシパの威力が220となる(つよい)

・当初はヘドロを持たせていたが持ち物被りのためひとまず霊半減実を持たせることに

・ゴースト技を打たれる機会は多く、カシブに救われることも多かった

・悪タイプに何もできないが、そもそも悪タイプが環境に多くないのと、ペンドラーマタドガスで牽制できているからかあまり悪タイプが選出されてこなかったため、意外と動きやすかった

・バトンを受けなくても、自分より遅い相手を起点に積めるので、相手の耐久ポケモン崩し役にもなる(例えばブリムオンやドサイドンなどはDMされなければ対面から基本的に起点にできる)

・逆に積めなかった時には本当に火力が低すぎるので隙を見てなんとかして積みたいポケモン

・再生力があるため、サイクル戦時のクッション役としても優秀

 

 

3.ガラルマタドガス@達人の帯 浮遊

ワンダースチーム/鬼火/10万ボルト/火炎放射

図太い:148-0-4-244-44-68

実数値:159-×-155-136-96-89

 

〈調整ライン〉

H...16n-1

B... 補正有りA252ハッサムのダイスチル耐え

D...補正有りC252グドラのダイストリーム耐え、 +1でC特化サザンのダイスチル耐え

S...4振りアーマーガア抜き、 +3で最速ドラパルト抜き

 

・ヤドランが通らなかった時のバトンエース候補

・竜、悪、格闘に強く、鋼、水、草にも有効打が打てるため選出機会は多かった

・特にウーラオスに強いのはとても助けられた(ありがとう)

・浮遊はサイクル戦で活きる(えらい)

・サイクル戦においては鬼火で弱体化と削りを入れるのも大きな役割

・Bに36振れば無補正A252ドリュの地震も確定耐えとなるため、現在はCからBに32振り直す修正をして運用している

 

 

4.モロバレル@残飯 再生力

ギガドレイン/キノコの胞子/イカサマ/クリアスモッグ

生意気:252-0-60--0-196-0

実数値:221-×-105-98-105-137-31(最遅)

 

〈調整ライン〉

B...補正有りA252ハッサムのダブルウイング耐え

D...補正有りC252ジバコイルのラスターカノンを残飯込み3耐え(再生力で回復が間に合う)

 

・何度でも蘇る不死鳥その1

ギガドレイン光合成は選択だが、カバや増えている水枠への打点も考えて、お勧めしてもらったギガドレインを選択

・強引に胞子を打って後続を無償降臨させられるのがとにかく強い

・ダイフェアリーとダイサンダーの催眠無効には注意が必要

 

 

5.ドヒドイデ@ヘドロ 再生力

熱湯/毒毒/自己再生/トーチカ

図太い:252-0-252-0-4-0

実数値:157-×-224-73-163-55

 

・何度でも蘇る不死鳥その2

・トーチカによって相手のダイマックスターンを切らしたり、毒のダメージを蓄積させたり、相手の動きの様子見をしたり、相手の交代を誘発したりと、とにかくトーチカが受けサイクルにめちゃくちゃ相性が良かった(びっくりした)

・毒毒によって鋼以外の高耐久ポケモンも崩せるのも強み

・何も調整してないHBぶっぱなので、何かしら調整するとより強くなるかもなあと感じてはいる

 

 

6.スカタンク@チョッキ 誘爆

噛み砕く/毒突き/不意打ち/大文字

陽気:20-116-12-0-244-116

実数値:181-128-89-81-112

 

〈調整ライン〉

B...補正有りA252ハッサムの+2バレパン耐え

D...補正有りC252イエッサンのダイアタック(ハイパーボイス)を2耐え

S...最速65族抜き抜き

 

・スカーフイエッサンのワイドフォース連打で3タテされたトラウマから手放せなくなった毒悪枠

・大文字は嫉妬の炎と選択だが、積みポケはモロバレルで見れることから、火力重視の大文字を選択

・このパーティ唯一の先制技持ちなのもポイント

・しかしながら相手にエスパータイプがいなければ選出される機会がほぼなく、選出率はダントツで一番低かった(かなしい)

 

 

【解説】

 このパーティは、表がペンドラー+ヤドラン@1の「英雄ヤドラン軸」、裏がモロバレル+ドヒドイデ@1の「不死鳥サイクル軸」と、相手に応じて2種類の選出パターンから選べる構築となっている。

 「英雄ヤドラン軸」は、ペンドラーのDMで強引に積んでヤドランのアシパで無双するのが理想の勝利の形である。3枠目にはヤドランで処理しきれない悪タイプに対応できるマタドガスか、起点作りに適したモロバレルが選ばれることが多かった。こちらが先にペンドラーにDMを切ることになるため、バトンを受け取った先で相手のDMポケモンを対処しなければならないことに注意しなければならないが、基本的にはヤドランの鉄壁・瞑想での耐久底上げで対処できる場面が多かった。そのため確定急所でこちらの積みを無視してくるウーラオスなどが重く感じる場面も多かった。

 「不死鳥サイクル軸」は、強制交代技持ち(カバルドンなど)や起点作り(エルフーン、オーロンゲなど)などが先発で出てくるようなバトンエース軸が潰されやすいパーティに当てていくのが基本となっている。このタイプの構築は環境にかなり多かったため、こちらの選出を取る機会の方がむしろ多かった。基本的にはモロバレルドヒドイデの再生力コンビで受けサイクルを回しながら相手を詰ませるのが理想の勝利の形である。どんなに削れてもヘドロ残飯と再生力で回復していく様はまさに不死鳥そのもの。再生力万歳。3匹目の枠は、地面技と竜技を無効化できるマタドガスか、エスパー技を無効化できるスカタンクか、再生力持ちのヤドランかを、相手に応じて選出することとなる。その際、DMを切るのが3枠目のポケモンになりやすいが、マタドガスのダイフェアリーのミストフィールドによって状態異常技が通らなくなることには注意が必要。受けサイクル軸で対応できる幅は広いが、苦手な相手としては、パッチラゴンなどの超高火力アタッカー(ドヒドもバレルも弱点を突かれる上にダイサンダーで胞子が通らない)や、ラプラスドリュウズなどの一撃必殺持ち、選出されることは少なかったがキッスやウルガモスなどのバレルが突破されやすい積み技持ち特殊アタッカーなどが挙げられる。読み合いが噛み合ってなんとかパッチラゴンのDMを枯らせたり、運でドリュウズのつのドリルを2回避けて勝てたりしたバトルもあったが、安定して対処し続けるのは難しく感じた。

 

【今後の展望】

 パーティの改善案として、ひとまずエスパー対策に特化していたスカタンクの枠を、ガモスやリザードンを見られる上に急所に攻撃を受けないカブトアーマードラピオンに変更してみたいと思う。はたき落とすや岩石風じで後続への負担もかけられるため、サイクル戦での活躍も見込めそうだ。あるいはエスパー対策はペンドラーやヤドランに任せて、特殊耐久に厚いドラミドロを採用するのも手かもしれない。ドラミドロなら3匹目のバトンエースとなりえるし、サイクル戦で相手に負荷をかけるのも得意、何よりクイックターンもあるので違った活躍を見せてくれそうだ。

 この積みエース軸と受けサイクル軸を両立させるコンセプトはなかなか優秀(何より使っててどちゃくそ楽しい)なので、このコンセプトをベースにしつつ、環境の変化に応じてパーティを見直していきたいところである。